苦手な作品オネーギン
2017年 06月 22日
苦手なものは苦手だと再認識しました。
なぜレンスキーはあんなにも激怒するのでしょうか?
レンスキーに全く同情できないとオネーギンが被害者のように感じられてしまうという初めての経験をしました。
"あれ?もしかしたらそちらの解釈が正しいの?"と思えるほどでした。
それでも後悔の念に苛まれているように見えるオネーギンがなぜタチヤーナと二人きりで会おうとするのか?手紙の内容はどんな主旨なのか?
タチヤーナは手紙を受け取っただけでどうしてあんなにも動揺しているのか?
若い時に一目惚れして手紙を書いてひどい仕打ちにあって、妹に非がなかったとは言えなくてもその恋人の命を奪った男…初恋だったからでしょうか?
今回、誰のタチヤーナを見ても納得ができていません。
グレミン侯爵への愛情があまり感じられなかったタチヤーナもいましたが、それならなぜオネーギンを選ばなかったのか?保身のみでしょうか?
最後の砦が保身というのも………
一瞬のみの再会→思いもよらない手紙→夫の不在→初恋相手と二人きり→相手の想いに引きずられ→でもいけない事→追い出す→やはり後悔
再会までの間もずっと引きずり続けた恋心だったのでしょうか?
オネーギンの方も田舎娘に言い寄られた事が気に入らなかったのか、そんな田舎娘が気になっている自分が気に入らなかったのか?
その時の事を後悔しているからといっても、過去の自分のした事や相手の今の立場を全て無視しての激情は、冷静に考えると無理があるような。
そんな気はなかったけれど、懺悔のために再会してみたら相手も自分に気があるみたいだから「二人で逃げよう!」なのでしょうか?
一度はなーんとなく腑に落ちた気がしたのですが、それは現場での事です。
もしかすると、冷静に振り返るべき事ではないのかもしれません。
それでも劇場で見ていてもやはり感情の流れが上手く掴めない作品ではあります。
登場人物の誰がどんな人なのかさえ思い描けないです。唯一グレミン侯爵のみが愛情の深さを感じられる人柄という事でしょうか。
今後はオネーギンという人がストーカーになりかねないレンスキーという男からオリガを救った恩人として見てみようかとさえ思っています。
そんな解釈も個人的にはOKなのかもしれません。
by umi-umi_kita01
| 2017-06-22 23:28